カメラレンズの値段はどこで決まる?コスパのよいレンズの見つけ方

レンズ

カメラレンズを探していると、初心者のうちは「これとこれ何が違うの?」と思うことが多くあります。パッと見書いてある性能は同じように見えるのに、価格は倍以上。
店員さんに聞いても、いまいち説明が分からない。
そんな悩みを解決するため、こちらでは「レンズの値段はどこで決まるのか」そして「コスパの良いレンズの見つけ方」をできるだけ簡単にお伝えします。

カメラレンズの値段を左右するのは何?

f値

まず、レンズの値段をかなり左右するのは「f値」です。
レンズの性能の中でも、主たる用語です。

f値は小さいほど明るく撮れ、値はその度合いを表しています。
この明るく撮れるということは、写真においてかなり重要なポイントです。

実際、Canonの二つのレンズを比べてみます。

①EF70-300mm F4-5.6 IS II USM 希望小売価格:72000円
②EF70-200mm F2.8L IS II USM オープン価格:30万円前後

価格を見ると②の方が、①の4倍ほどします。
肝心のf値を見ると、①は4‐5.6、②は2.8とあります。

初心者の頃は、f値の数字だけ見ると4と2.8はそれほど差はないように思ってしまいます。
しかし、f値の差はとんでもなく大きいのです。

しかも②は、70‐200㎜の焦点距離どこで撮影してもf値が2.8固定という、プロ御用達のレンズです。

ただし、f値は価格差がはっきりと出るところなので、最初からあまり性能が良いものを選び過ぎてもコストが掛かってしまいます
明るさは大切とは言いましたが、かなり値段が違ってくるので、最初のうちはそこまで追及する必要はないでしょう。

レンズやマウントの材質

レンズの値段を左右する2つ目は、使われる材質です。

まずは、マウント部などがプラスチック製か、しっかりした金属製かという点です。
高価なレンズは大きく重くなるので、しっかり支えられる金属である必要があり、その分高価になります。

次に大切なのはレンズ自体の品質です。
レンズを通して映像を記録するので、レンズで劣化が起きてはいけません。

その画質の劣化を「収差」と呼びます。
同じようなスペックに見えても、素材に収差の起きにくいレンズを使っていると、高価になります。

また、高価なレンズほど、収差をなくすために内部の構造が複雑です。
レンズの収差をレンズで補正する、ということもあり高度な技術が必要となります。

安価なレンズは大量に工場生産できるため、価格を抑えられるという点も大きいです。
反面、高価なレンズは何十年と経験のある職人が手がけるため、どうしても高価になってしまいます。

その他の要因

他にレンズの値段を決めるのはフレア・ゴーストの軽減加工AF(オートフォーカス)速度解像度などが関係してきます。

カメラ用語でフレアは強い光により一部や全体が白っぽくなる現象、ゴーストはレンズなどで反射した光が画像上に映り込む現象です。
高価なレンズの方が、このような現象が起こりづらい加工がされています。

ただ、どちらも意図せず映り込むと困りますが、わざと作品の一部として利用することもあります。
光を上手く使って印象的な作品を作ることもできます。

メリット・デメリットがあるので、初心者のうちはそこまでシビアになる必要はないでしょう。
どうしても光が入って困る場合は、レンズフードなどで対策もできます。

AF速度や解像度も、速く・高くなればなるほど高性能で高価なレンズになります。
最近では、エントリーモデルのキットレンズでもかなり高性能なので、敢えてそこまでお金をかける必要はないでしょう。

コスパの良いレンズの見つけ方

性能の取捨選択をしよう

低価格帯のレンズだからといって、低スペックな物ばかりではありません。
コスパを求めるなら、自分が譲れるポイントと譲れないポイントを決めておきましょう。

  • AF速度は求めない
  • 作動音は気にしない
  • 多少重くてもいい

こんな感じです。

例えば、次で説明する1万円台の激安単焦点レンズの場合。
とても明るくボケもキレイと嬉しい点がある一方、作動音は大きいです。
これは静かな場所で撮影する方や、動画も撮りたい方にはおすすめできません。

安いレンズにはそれなりの理由があります。
自分が譲れる理由であれば、そのレンズはあなたにとって最高にコスパのいいレンズであると言えます。

コスパ抜群な単焦点使ってみませんか?

初心者でまずキットレンズ以外のレンズを使ってみたいと思ったとき、高確率で候補に挙がるのが単焦点レンズだと思います。
キットレンズに単焦点は付いてこないからです。

嬉しいことに、通称「撒き餌レンズ」と呼ばれる低価格で品質もしっかりとした、単焦点レンズを各メーカーこぞって出しています。
「撒き餌」というと聞こえが悪く感じますが、交換レンズの楽しさを実感するにはぴったりなレンズです。

各メーカー多いのが、焦点距離30から50㎜でf値1.8と、とても明るくボケる写真が撮れるレンズです。
1万円台からあるので、コスパは抜群です。
ズームレンズとの違いにきっと驚くと思いますよ。

価格重視の方はサードパーティーレンズ

「やっぱり純正メーカー品はちょっと高いな……」と躊躇している方は、純正以外のレンズで探してみてはいかがでしょうか?

純正でないと不安に感じますが、サードパーティーレンズと呼ばれるレンズは、レンズ専門のメーカーが作った品質も確かなレンズです。
タムロン、シグマなど聞いたことがありませんか?

そして驚くのがその価格です。
純正レンズの半額程度の場合もあり、価格重視して高コスパなレンズを探すならサードパーティーレンズを検討してはいかがでしょうか。

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