FUJIFILMというとかつてはフィルムカメラ用のフィルムを手掛ける企業として知られていました。
フィルムカメラの製造でも定評があったFUJIFILMのカメラレンズとはどんなものなのでしょうか。
FUJIFILMのデジタル一眼用カメラランズの特徴やおすすめのレンズについて紹介いたします。
FUJIFILMのカメラレンズの特徴
FUJIFILMはフィルム製造だけでなく、実に80年もの間、様々なレンズを製造してきた老舗のレンズメーカーという側面も持っています。
時代の流れに伴い、かつて主流だったフィルム市場が大幅に縮小してから、それに合わせてFUJIFILMも大きな業態変更を行いました。
その一環としてデジタル一眼への本格参入やカメラレンズの開発の活性化がすすみます。
こうして進化してきたレンズラインナップは「フジノンレンズ」という名称で伝統のあるレンズとしてファンから愛されています。
そんなFUJIFILMのカメラレンズの特徴でまずあげられるのは、色彩再現の高さです。
FUJIFILM自体、非常に長い年月「色」に対してひたむきに向き合ってきたという歴史があります。
そのため、より人の目に近い美しい発色のある画像や写真を撮影できるレンズ製造を行ってきました。
これは大手メーカーにも引けを取らないFUJIFILMの強みでもあります。
フジノンレンズはXマウントと呼ばれるマウント規格を開発し、特徴に合わせて「R」「LM」「APD」「WR」「OIS」と機能表示してわかりやすく表しています。
Rレンズ
「R」は絞りリングを持っているモデルになります。
絞りリングとは、レンズについたリングを回してF値やピントを調整できる機能です。
これによって手動で素早くピントが合わせられます。
実は、この機能の付いたレンズは一眼カメラ用レンズの世界では珍しくなっており、こういったレンズを残しているのも特徴です。
LMレンズ
「LM」は、リニアモーター搭載のモデルです。
イメージとしては他社の超音波モーター(USMやSWD、SSM、SWMなど)と同じも
と言えます。
静粛性に優れて、非常に高速にピントを合わせてくれるモーターであり、カメラレンズ内に納められた複数のレンズ(レンズ群)を非接触の状態で動かす優れたモーターを内蔵しているレンズを言います。
APD
「APD」は、アポタイゼーションフィルター搭載モデルです。
アポダイゼーションフィルター(APDフィルター)とは、前ボケ・後ボケのどちらも柔らかいボケを生成できるフィルターで、理想的なボケ味を得られる機能です。
通常のレンズでは、ボケている部分も輪郭だけがはっきりしてしまいイマイチな写真になることも少なくありません。
しかし、このフィルターを搭載させることで、輪郭すらもぼやけさせることを可能にします。
WRレンズ
「WR」は防塵・防滴機能を付与されたモデルです。
屋外での撮影でもレンズ性能を損なうことなく撮影が可能であり、登山中の利用や激しい野外スポーツなどでも利用できるタフな設計になっています。
OISレンズ
「OIS」は、光学手ブレ補正機能を搭載しているモデルです。
レンズに手ブレを打ち消す機能を搭載し、機械的にブレを補正する光学式の手ブレ補正によって、ブレにくい画像が撮影できます。
このように伝統に裏打ちされたレンズ製造技術をもとに様々なレンズをラインナップしているのもフジノンレンズの特徴です。
FUJIFILMのおすすめレンズ5選
XF16-55mmF2.8 R LM WR
F2.8という明るいレンズでありながら、普段使いすることが多い焦点距離をカバーしている便利なレンズです。
リニアモーターと防塵、防滴の機能も付与されているので使い勝手もよく、利用する場面も選びません。
更に絞りリング付きなのでおすすめです。
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR
望遠レンズとして利用できるレンズです。
こちらもズーム全域でF値が2.8の明るさを持っているため、室内スポーツの撮影などにも適しています。
色収差を極限まで低減するためにスーパーEDレンズを追加しており、発色の良さも期待できるレンズです。
XF16mmF1.4 R WR
単焦点の超広角レンズです。
F値が1.4と言うかなり明るいレンズなので隅々まで高い解像力が期待できます。
最短撮影距離15cmと言う性能も魅力で、様々な対象物の接写も可能な点も魅力です。
WRがついているとおり、防塵防滴性能もバッチリです。
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
焦点距離400㎜までカバーできる超望遠レンズです。
防塵防滴性能も付与されているうえ、1.4倍テレコンバーターに対応していることから野鳥の撮影にも適しているのが特徴と言えます。
更にリニアモーター付きなので静かで高速なピント合わせが可能となっており、屋外での撮影に威力を発揮するのもおすすめのポイントです。
XF56mmF1.2 R APD
レンズのラインナップの中で最も明るく、驚異的なF値を誇るレンズです。
APDフィルターを挟んでいるため、F値は開放で実質F1.7。
自然なボケ味や明るいレンズ性能によって魅力的な写真を撮影しやすい環境を提供してくれる点がおすすめしたいポイントと言えます。
まとめ
大手メーカーにはない魅力的なレンズが多くあるFUJIFILM。
もし興味があれば、これらのレンズ以外にも自分に合ったレンズ探しをしてみてはいかがでしょうか。
きっと80年の伝統を感じさせるハイクオリティなレンズに出会えるはずです。
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