キヤノンの初心者向けデジタルミラーレス一眼、それがEOS Kissです。
EOS Kissは登場当時大変なインパクトから、瞬く間にデジタル一眼の入門機の定番になりました。
そんなEOS Kissの現行モデルとしてリリースされているEOS KissのX7とX8iの違いをについて紹介し比較を行います。
eos kissの7と8iの位置付け
EOS Kissの7と8iの位置付けは、いずれもエントリーモデルのうちの上級モデルです。
ただ、世代が異なります。
7は一世代前でX9の前モデルと言う位置付け、8iは現行のモデルです。
外見も7や9に比べるとやや大きいことから、ほぼ同じグレードの位置づけではありますが、扱いやすさを考えると7の方がより初級者向けと言えます(価格も5,000円程度、8iの方が高い)。
こういった違いがあるものの、それ以外にも様々な部分で二つのモデルは異なる点を持っているのが特徴です。
センサー
センサーは両モデルにとって大きな違いです。
まず画素数が異なります。
- X7:1,800万画素
- X8i:2,420万画素
画素数だけがすべてではありませんが、撮影時の画質は大きく異なります。
ただ、ともにAPS-Cセンサーとなっているため、現在ミドルクラス以上で主流になっているフルサイズとは画角などの面で異なる点に注意が必要です。
処理エンジン
キヤノンはデジタルカメラに自社の画像処理エンジン「DIGIC(ディジック)」を搭載しています。
このエンジンの世代が二つで異なります。
- X7:DIGIC 5
- X8i:DIGIC 6
X7はDIGIC 5を搭載しているのに対し、X8iは後継のDIGIC 6を搭載しているのが特徴です。
これによって連写速度や画素数、AF測距点に対する違いが出てきます。
さらにX8iには、X7にはついていないフリッカー低減を搭載しているのが特徴です。
これは蛍光灯などが被写体に入った時に写真に光の帯や色むらが起こってしまうフリッカー現象を減らす機能で、室内撮影などで強さを発揮します。
シャッター速度
シャッター速度も二つのモデルでは若干異なります。
これは先ほどの画像処理エンジンなどの違いによるものです。
- X7:最高約4コマ/秒
- X8i:最高約5コマ/秒
と、X8iの方が若干高速化しているのが特徴です。
シャッター速度に関しては両モデルとも1/4000~30秒と変化がありませんが、一秒間に撮影できる枚数が1枚多いだけでも、撮影時の印象は大きく変わります。
そのため、二つのモデルの間ではスペック以上に感覚的な違いを受けるかもしれません。
オートフォーカス
オートフォーカスも異なります。
- X7の測距点:9点
- X8iの測距点:19点
- X7のクロス測距点:1点
- X8iのクロス測距点:19点
測距点(フォーカスポイント)、クロス測距点(縦横線同時に検出し素早くフォーカスを合わせる機能)がX8iは多めになっているのです。
測距点は多いほどフォーカスを合わせやすく高級なモデルほどこれらの数字が多い傾向にあります。
これによってX8iは、よりシャッターボタンの半押し時のフォーカスを合わせやすくなっているという特徴があります。
ボディーサイズや重量
ボディーサイズや重量は前モデルのX7が強みを持っています。
ミラーレス一眼としてはかなりコンパクトなサイズとなっており、キヤノンのラインナップでも現在最もコンパクトです。
軽さもX7が軽くなっており、持ち運びはX7に軍配が上がります。
- X7:116.8×90.7×69.4㎜、約370g
- X8i:131.9×100.7×77.8㎜、約510g
こういった軽さとコンパクトさで、実は中古機の人気が高まっているモデルなのです。
転送機能
転送機能についてはX8iが便利です。
wifiに対応しているので、画像をスマートフォンに転送したり、あるいはwifi経由でシャッターを切ったりと言った手軽さが魅力といえます。
X7にはこの機能がついていませんから、ケーブルに接続して有線で操作する必要があるのです。
まとめ
EOS KissのX7とX8iは共にエントリー機として定評のあるモデルです。
ただ、注意点としてカメラレンズのマウント(接続規格)が旧式のEF-S(Mマウントが主流になりつつある)なため、新しいレンズを利用するのが難しい点が挙げられます。
そのため、将来的には両者ともカメラ本体のアップグレード等を視野に入れるべきモデルと言えるのです。
もちろん普段使いであれば両方のモデルとも十分初心者に優しく使いやすいモデルなので、十分おすすめのモデルと言えます。
どちらが自分に合っているか比較しながら検討してみてくださいね。
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