アクションカメラの代表とも言えるGoProは、スポーツ・アウトドア・旅行など、さまざまな環境で動画や写真を撮影できる画期的なカメラです。
GoProの登場により、今まではプロカメラマンしか撮影が難しいと言われていたような特殊な機器が必要となる過酷な環境下でもカメラを楽しめるようになりました。
この記事ではGoProの基本的な設定と機能や使い方を分かりやすく紹介しましょう。
GoProの特長
GoProとは優れた耐久性・防水性を持つことで、アクティブスポーツの最中や過酷な環境下での動画撮影・写真撮影を可能にしたカメラです。
使用されている場面は多岐に渡り、モトクロス・スノーボード・サーフィン・スキューバダイビング・スカイダイビングなどさまざまなシーンで迫力ある映像を手軽に撮影することができます。
手のひらサイズの超軽量
どの機種も非常に小さく、手のひらにすっぽりと収まるサイズのGoProは、重量も116g程度と非常に軽量。一般的な文庫本や単一電池より軽いのです。
そのため、スポーツシーンや長時間身につけていても負担を感じることはありません。
超広角レンズを採用
GoProでは超広角レンズを採用しているため、撮影できる範囲が非常に広いです。大人数の集合写真のような撮影でも見切れることなく撮影ができますし、風景を撮影すればダイナミックな映像になるでしょう。
完全防水・対応水深10m
ダイビングで使うのならアクセサリーのハウジングを使用する必要がありますが、ハウジングを付けなくても海遊びやプール、シュノーケル程度の使用ならそのまま水に入れても大丈夫なよう対応水深10mの防水機能を搭載しています。
水中以外の撮影でも、天候の心配をせずに撮影が楽しめますね。
簡単にSNS投稿
専用アプリを使用してスマホと連携すれば、撮影した画像を簡単にSNSにアップできます。一部の機種にはライブストリーミング機能がついており、今現在の動画を生放送でYouTubeなどの動画サイトに発信することが可能です。
2種類の動画編集ソフトを用意
動画を撮影したら、編集してみたいと思う方も多いのではないでしょうか?通常動画編集には多くの時間と知識が必要になってしまいますが、GoProでは独自の動画編集アプリが使用できるようになっています。
そのアプリは、初心者でも簡単に動画編集ができる「Quik」と、もう少し細かな編集が可能な「Splice」の2種類が用意されています。
特に「Quik」では作りたい動画のイメージ・長さ・音楽を選択するだけでプロのような動画が作れる手軽さが話題になっています。
GoProの基本的な設定方法
まず撮影前にGoProの基本的な設定をしておきましょう。ここでは一般的な撮影に適している方法を紹介いたしますが、慣れている方なら自分の使用用途に合わせた設定にしてください。
アスペクト比の設定
アスペクト比とは画像の縦と横の比率のことで、GoProでは「16:9」「4:3」の2種類のアスペクト比が選択できます。
アスペクト比は視聴者の環境に最適な比率を選ぶ必要があります。一般的な視聴者環境のアスペクト比を紹介しましょう。
アスペクト比「16:9」
- iPhone7・8
- 一般的なノートパソコンの画面
- ハイビジョンテレビの画面
- iPhoneで撮影した動画
- YouTubeの一般的な動画
アスペクト比「4:3」
- iPadの画面
- iPhoneで撮影した写真
- 一昔前のパソコンやテレビの画面
結論としては、特殊な使用用途がない限りは視聴者の使用頻度が多いと思われる16:9のアスペクト比を選択しておくと良いでしょう。
4:3で撮影してしまった画像を16:9の環境で見ると、画面の上下がカットされてしまいますので注意してください。
画質の設定
GoProの画質設定は自由に選べるものではなく、選択したアスペクト比によって選択肢が変わります。
選択したアスペクト比 | 最小 | 最大 | ||
16:9 | 720 | 1080 | 2.7K | 4K |
4:3 | 960 | 1440 | 2.7K | 4K |
4Kが一番高画質となり、画像の細かな部分まで美しく再現することが可能です。しかし、当たり前のことですが4K未対応のデバイスで視聴しなければ、4K画質を再現することはできません。
画像を拡大して使用する予定がない限りは、そこまでの高画質に設定する必要がないとも言えますね。
さらに4K画像はとてもファイル容量が大きくなるので、データの取り扱いも考えなくてはいけません。
とにかく綺麗に画像を残したいのであれば4Kでの保存が良いですが、その場合はSDカードの容量に注意しましょうね。
フレームレートの設定
動画はパラパラ漫画のように何枚もの画像を連続で撮影して動いているように見せています。フレームレートとは、その画像が1秒以内に何枚あるかという数値で、単位をfpsで表します。
fpsの数値が大きいほど1秒以内に含まれる画像の枚数が多いということです。
240fps
非常にゆっくりなスローモーションで使用する動画
(1秒間を8秒間に引き伸ばし)
120fps
スローモーションで使用する動画
(1秒間を4秒間に引き伸ばし)
60fps
一般的な撮影で使用
30fps
画質を優先してfpsを下げる選択をする方もいます。
枚数が多いほど動画がなめらかな動きになりますが、画質と同様に数値に比例してファイル容量も重くなります。
基本的に、スローモーションでの使用予定がないのであれば、フレームレートは60fpsがお勧めです。
その他の設定
その他の初期設定には「言語の選択」や「時間の設定」の他に「GPS機能」などがあります。
「GPS機能」を使用すれば撮影した場所や撮影時の速度を記録できますが、通常はあまり使用しない機能だと思いますので、オフにしておきましょう。
GoProの具体的な使用方法
GoProは非常にシンプルな操作が魅力なのですが、とても独特な構造なのではじめは戸惑ってしまうかもしれません。
ここではまずGoProの基本的な使用方法を説明しましょう。
撮影の方法
GoProで、まず撮影をする時の手順を紹介します。慣れてしまえば直感的に作業できるものなので、安心してくださいね。
電池・マイクロSDカードを入れる
GoProにはバッテリー電池が1つしか付属していませんが、一つのバッテリーは40分〜1時間程度しか使用できません。
そのため、実際の撮影に挑む前に、予備バッテリーを2〜3個購入しておくと良いですね。
また、マイクロSDカードは別売りです。32GB以上のものを用意しておきましょう。
電源のオン/オフ
電源は本体右横部分にありますが、電源のオン・オフにはそれぞれ3秒間長押しする必要がありますので注意してください。
少し反応が遅い場合もありますが、慌てないで待ちましょう。
撮影の操作
本体上部にある赤い丸がついているボタンが「撮影開始」「撮影終了」ボタンです。撮影については非常に簡単な操作になっていますね。
そのため、慌てて撮影をする時にも安心です。
動画と写真を切り替える方法
GoProでは動画と写真の切り替えも簡単に行えるようになっていますが、機種によって操作方法が変わります。
GoPro Hero 8とHero7の場合
動画と写真の切り替え方法は2つあります。
- 画面を左右にスワイプする
- 電源がついた状態で電源ボタンを押す
GoPro Hero 6とHero5の場合
- タッチパネルで撮影モードを変更する
GoProアプリを使用したスマホとの連携
使い方で説明したように、GoProはスマホと連携していなくても撮影できます。本体背面にある液晶画面で撮影画像の確認も取れるため、撮影時のスマホ連携は必須ではありません。
しかし、スマホと連携することによって遠隔撮影も可能になりますし、やはり大きな画面で映像を確認できるようになります。しっかりと映像を確認するためにも可能であればスマホ連携をお勧めします。
特にタイムラプスを撮影するのであれば、撮影予定の構図の確認をするためにもスマホ操作を使いましょう。
タイムラプスの意味と設定について
GoProの代表的な機能としてタイムラプス機能があります。非常にレベルの高く独特な映像が表現できるため非常に人気の撮影方法です。
タイムラプス機能には4種類の撮影モードが用意されておりますので、その内容と種類や撮影方法を説明しましょう。
タイムラプスビデオ
カメラを固定して長時間同じアングルで定点撮影し、ゆっくりとした動きの被写体の時の流れを早送りのコマ映像のように撮影する機能です。
日の出・夕暮れの移りゆく空の色を早送りで表現したりするのに適しており、1時間かけて撮影した日暮れの景色を30秒に短縮した映像などが撮影できますね。
タイムラプス写真
指定した間隔で一定の時間写真を取り続ける機能です。加工して動画にすればタイムラプスビデオと同じような仕上がりになります。
1枚ずつの映像の間隔が指定でき画像自体の選択ができるので、タイムラプスビデオよりも詳細な設定が可能ですね。
タイムラプスビデオに慣れて、さらにレベルアップをしたタイムラプス画像が撮影したいと思うなら、タイムラプス写真にチャレンジしてみましょう。
選択可能な撮影間隔
0.5秒/1秒/2秒/5秒/10秒/20秒/60秒
スポーツなどの早い動きのあるものは短い間隔で撮影し、雲の移り変わりなどゆっくりとした動きのものは長い撮影間隔を選びましょう。
ナイトラプス
基本的な考えはタイムラプス写真と変わりませんが、暗所で使えるようにシャッタースピードの調整が可能です。最長で30秒もの間シャッターが開けられるため暗闇に強く、星空のタイムラプス写真などを撮影するのに最適ですね。
タイムワープ
タイムワープはGoPro HERO7以降のカメラから搭載された機能です。
タイムラプスビデオとの違いを説明すると、GoProを固定して撮影するタイムラプスビデオに比べ、タイムワープは歩きながら滑らかなタイムラプス映像が撮影が可能です。
まるで空中を浮遊しているような感覚を感じられる映像が撮影できるでしょう。
Protune設定
手軽に撮影ができることがGoProの魅力ですが、よりレベルの高い映像を撮影したいと思った場合には、Protuneモードにて細かな設定ができるようになっています。
GoProの基本的な使い方に慣れた方や、カメラの知識を以前からお持ちの方であれば、よりこだわった映像を撮影するのも良いですね。
簡単に説明すると、通常の撮影がオートモードでProtuneモードはマニュアルモードだと思ってください。
ホワイトバランスの設定
ホワイトバランスは映像の「白」の見え方を調整する機能です。
ホワイトバランスを調整することで、写真全体の色味を自由に操れるようになります。赤み・青みをコントロールすれば、映像の雰囲気を変えることができるでしょう。
カラーの設定
カラーにはGoProカラー・Flatの2つの選択肢があります。
【GoProカラー】
実際に目で見る映像よりも鮮やかな彩りになっています。
【Flat】
自然な色味の映像に仕上がります。
未選択の場合はGoProカラーが設定されておりますので、いつものGoPro画像よりも自然な色味にしたいと思うのであれば、Flatを選びましょう。
ISO感度
ISO感度は高いほど暗闇でも撮影ができるようになりますが、その分画質が悪くなってしまいます。
不必要にISO感度を上げることは避け、可能な限り撮影する環境の明るさに合わせた一番低い数値で撮影できると良いでしょう。
シャープネス
シャープネスでは写真のシャープさを調整できます。
輪郭を強調・ぼかすなどの操作をすれば映像の雰囲気を好みに仕上げられますね。
露出
写真の明るさを設定する機能です。-2.0〜+2.0の範囲で0.5ずつ調整ができ、+は明るく・ーは暗くなります。
実際の映像よりも暗めに仕上げて雰囲気を出すなどの演出ができますね。
まとめ
GoProの基本的な使い方や設定方法と機能を紹介いたしましたが、使い始めてしまえば非常に簡単な操作が可能だと感じられると思います。
驚くほどの迫力映像を気軽に撮影できる能力のあるカメラなので、ぜひさまざまな環境で撮影を楽しんでくださいね。
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